「地域政党 京都党 時局講演会」開催
平成26年12月23日、京都ガーデンパレスにて「地域政党 京都党 時局講演会」を開催致しました。 当日は、㈱日本総合研究所の主席研究員で地域経済や人口問題等と専門とされる藻谷浩介氏、自治省入庁後、第二代観光庁長官や内閣官房参与を歴任され、観光立国日本の旗振り役とも言われる溝畑宏氏の2名の弁士をお招きし、地方の未来についてのお話をうかがいました。 また、市内の方のみならず多くの皆様にご臨席、ご協力賜り、盛会に終えることができましたこと、心より御礼申し上げます。
日本総合研究所 主席研究員・弁士 藻谷 浩介 氏
「藻谷浩介、地方を大いに語る」
現代の日本には社会や経済に関する様々な問題がありますが、その本質とは、子供の減少によって社会が縮んできているということと、人々が貯金してばかりでお金が消費に回っておらず、経済が循環していないということにあります。デフレと物価・地価の関係や貿易収支といった観点から、データを見ずに自分の想像に基づいて批判する方が多いですが、これらのうちの大部分は現状認識を著しく欠いていると言わざるを得ません。一方、最初に挙げた二つの問題も、至る場面で取り上げられていることではありますが、その多くは論点がずれていたり、議論している主体がそもそもふさわしくなかったりする現状があるといえます。例えば子育てに関して、それとは直接関係のない中高齢層の人々が見当違いな議論を交わしていたり、経済の実態を知らない中央政府の人たちが机上の空論をもてあそんだりしています。これらの問題は子育てに携わる若い世代や、現場を知る各地域においてこそ話されるべきことです。若い世代の意見を受け入れ、地元を直接的に知っている地域住民が政治に関わらなければ現状は改善されません。したがって私は、若い方が多く、かつ地域に根差した政治を行う京都党にこそ、このような問題に取り組んでほしいと思います。
元観光庁長官・弁士 溝畑 宏 氏
「観光で飯は食えるのか?」
京都は文化や歴史などの側面において、大きな蓄積を持っているといえます。本気になれば、外需も内需も取り込むことができるでしょう。また2020年は、オリンピックイヤーであり、これは大きなチャンスであるといえます。しかし今の京都からは「目標」が見えてきません。目標を定めるのは政治において必要不可欠なことです。もし京都において観光産業をさらに盛んにしようとするならば、切り口はいくつも考えられます。例えば免税店の増設や国際会議の招致、留学生の受け入れの促進などがあるでしょう。また、これらの政策を推進するにあたって大切なのは、ある程度広範な地域において、そこに住む住民が一丸となって取り組むということです。京都から始めると言えども、関西全体のポテンシャルを活用することが大切ですし、仕事をしている人々だけでなく、子供や高齢者も参画すべきです。そこで京都党の皆様には、これらの視点に基づき、京都の「目標」とはなにかを議論し、京都に住む人々みんなが活躍できる舞台を整えることによって、京都という町を変えていってほしいです。