京都市民の皆様へ
本日臨時議会が閉会を迎え、我々が求めて参りました直接請求を通じた議員定数削減条例が、全会一致で否決されました。
直接請求は、憲法で保障された市民の権利である選挙権同様、極めて重要な国民固有の権利です。それは乱用を避ける為、厳格な署名集めと審査過程を経なければなりません。党派の垣根を越え、これらの厳しい過程を経て、議会に提出された民意を軽視したこのたびの採決は、不条理であり、甚だ遺憾であります。
直接請求は選挙で補いきれない民意を補完する為に設けられた、選挙に次ぐ重要な民意集約の制度であります。選挙の民意を重視するならば、直接請求によって寄せられた民意も重視すべきであります。
特に地方自治法上では、有権者の50分の1を以って一定の民意の結集とすると解すべきものであるにも関わらず、審議中の議員の発言にあったような「2%は民意の結集とは言い難い」といった発言は、甚だ不見識であり、議員自ら法を否定する発言であります。是非とも議会人として正しいご理解を切に願うものです。
また、市民参画、開かれた議会を声高に唱えるも、現行の法制度の中でこれ以上の市民参画はないわけでございまして、今回の否決は、そういった議会の姿勢そのものを疑わざるを得ません。
経過を見ておりましても、「みんなで否決すれば怖くない」というような傾向が見て取れるあたりに、大きな危機感を覚えますと同時に、やはり今の議会には、自己犠牲の上に改革を進める意志がないということが確認されました。
民意を踏みにじったこの結末に、署名人全てを代表致しまして、遺憾の意を表明すると共に、改革の意思なき議会に対し、引き続き定数削減を含めた議会改革の旗印を掲げ取り組みを続けて参ることをお約束申し上げます。
さしずめ、今度は二ヵ月後に迫る統一地方選挙という場で改めて本件に対する信を問いたいと存じます。